「新しい日本語を作る会」 部署名の統一 | 2005.11.1 |
日本の企業では伝統的に、「部」の下に「課」があり、「課」の下に「係」が存在することになっている。しかし、「部」の上に「事業部」があることもあるし、「係」はない場合もある。また、同じ「部」でも本社の「部」と支店の中の「部」とでは階層が異なり、その部長の階級にも差があるのが一般的である。役所では「部」の代わりに「局」が置かれることが多い。要するに、これらの用語は用法がまるで統一されていないため、混乱の原因となっている。近年では一部の西洋かぶれの会社がこれらの語を用いなくなっており、混乱に拍車をかけているとの指摘もある。
また逆に、業務の都合から組織を階層深く分けて管理したい場合にも、部署名を表す語の枯渇から、事実上6〜7階層が限度となっている。このため、業種業態によっては、業務の効率化が十分に図れずにいる。
これらの状況を改善するため、部署名を表す語は、全て「¥」に統一することとする。
例:
(改訂前)「営業部」→(改訂後)「営業¥」(えいぎょうえん)
(改訂前)「横浜支店総務部労務厚生担当」→(改訂後)「¥横浜¥総務¥労務厚生¥」
縦書きの場合:「円横浜円総務円労務厚生円」
人名を記す時には、部署名の最後にある「¥」に空白を空けずに続けて記すものとする。
例:
(改訂前)「横浜支店総務部労務厚生担当 山田太郎」→(改訂後)「¥横浜¥総務¥労務厚生¥山田太郎」
例示した「横浜支店」の前にも「¥」を付けるのは、それより上の階層に組織がないことを示すものである。従来、本社階層の部課と、事業部や支店階層の同名の部課を区別するために、「本社の総務部」などの言葉を便宜的に用いることがあった。しかし、統一後の部署名では先頭に「¥」を付けることでトップの階層の位置を示すのである。
例:
(改訂後)「総務¥」……どこの総務部か不明瞭
(改訂後)「¥総務¥」……必ず本社の総務部を指す。
従って、「本社」という言葉は廃止とする。組織でなく立地としての本社を表現する場合には、商法で定められている通り「本店」の語を用いること。
また、肩書きも同様にすべて「¥長」で統一するものとする。
例:
(改訂前)「総務部長」→(改訂後)「総務¥長」(そうむえんちょう)
(改訂前)「代表取締役社長」→(改訂後)「代表取締役¥長」
(改訂前)「課長、やめて下さい」→(改訂後)「あなた、やめて下さい」
※先の改定で、二人称はいかなる場合も「あなた」を用いるのであった。
「次長」という言葉は、どの階層に対応するかが不明瞭であるため単語として廃止するものとし、ポストそのものも廃止とする。
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