「新しい日本語を作る会」 当て字「米」の廃止 | 2006.2.4 |
新聞などで米について記述する時に「コメ」とカタカナで記述するが、れっきとした「米」という字がありながらカタカナで記述し、いたずらに字数を増やすことは好ましくない。一因としてアメリカ合衆国のことを「米」「米国」と漢字で記述することがあげられよう。だが、コメとアメリカ合衆国が混同されるからといって、「コメ」の方をカタカナ表記するなど本末転倒である。
従って、振り仮名や、児童用の書籍等以外では、いかなる場合にも「コメ」という記述をしてはならないものとし、必ず漢字で表記しなくてはならないものとする。
例:
「国民1人あたりのコメ消費量が、」→「国民1人あたりの米消費量が、」
また、アメリカ合衆国に対する「米」という当て字は廃止とする。今後は「米国」と表現してはならない。また、「アメリカ」というとアメリカ大陸やラテンアメリカなどを含む広い概念であるため、従来の「米国」を表す時は、「アメリカ合衆国」と表現すること。
例:
「米国産牛肉に危険部位混入」→「アメリカ合衆国産牛肉に危険部位混入」
新聞などの紙面を節約しなければならない場合や、従来「日米」「米中韓」などと表現していたケースにおいては、当て字は必要である。「米」という文字は、本来の用法でも一文字で非常に良く使うものであるため、問題なのである。
従って、今後は、一文字での使用頻度が低く、発音が「米」に近い『蛮』の字を、「アメリカ」に対する当て字として用いる。
例:
「日米首脳会談」→「日蛮首脳会談」
「米国並みの水準」→「蛮国並みの水準」
「南アメリカ」を「南蛮」と表現すると、従来の「南蛮」の用法と重なるため、どちらを指しているのかは文脈を考慮して注意深く判定しなくてはならない。
例:
「南蛮大陸」→「南アメリカ大陸」の意。
「カレー南蛮」→アメリカとは無関係な麺料理の一種。
平成18年度以前に出版された社会科教科書などを使用する場合、「米国」「日米」などと書かれた部分を塗りつぶし、「蛮」と書き換えなくてはならない。
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