最近腹の立つこと
無意味な放送はやめろ! 「電車は続いて参ります」
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全く気に入らない鉄道会社の利用者向け放送に、次のようなものがある。
「電車は続いて参ります。次の電車をご利用下さい」
混雑する大都市圏の朝のラッシュ時の駅で良く聞かれるホームでの放送である。こんなことを言われたからといって「じゃあ次の電車を待つか」ということは、まずない。急いでいる朝の時間帯になどほとんど考えられない。第一、言われなくたって次の電車がすぐに来ることなど分かっている。ラッシュ時の首都圏の電車は3分おきかそれ以上頻繁に運行されることなど当たり前なのだ。電車が「続いて来る」ことを改めて強調されたところで、別にそれは分かっていることなのである。しかも、この放送は特に遅れている電車や次の電車とくっついている電車に対してなされるわけではなく、ラッシュ時の殆ど全ての電車になされている。だから、利用客はこの放送はBGMの様なものにしか考えなくなるい。このような放送をすることに、利用客を次の電車が来るまで待たせる効果は望めないのである。
ところが、問題はもっと根本的な部分にある。この放送が「乗客を次の電車にシフトさせる」という効果が仮にあったにせよ、なぜそうし向ける必要があるのかということだ。乗客を次の電車まで待たせたところで、混雑は一向に減らないし、時間当たりの(あるいは列車あたりの)乗客の総量は変わらないのだから、乗降時間だって別に短縮されるわけではない。乗降時間を短縮して円滑なダイヤ運行を目指すなら、むしろ「急いでお乗り下さい」と放送するべきなのだ。
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