連立方程式は答えが2つあっても、その場合は2つとも答えればそれで正解なのである。だが、1+1は、そうはいかない。出題者は、私が「2」と答えれば「ハズレ、正解は田んぼの田」と言うだろう。私が「田んぼの田」と答えたなら、出題者は「ハズレ、2に決まってるでしょ」と言うだろう。共に正解なのではない。「1+1は田んぼの田」という世界観に立脚したら、「2」は不正解になる。
要は、絶対に当てられない問題なのだ。
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な、なるほど。。先生でも答えられない質問がありますか。「2か、田んぼの田」と答えるのはだめですか?
ダメだ。その場合出題者は、「二つ答えちゃダメ。答えを一つに絞れ」と言ってくる。
最近では私は、私が答えを言う前に、私に見えないように正解を書いて封筒に入れてもらうように出題者に求めている。そうすれば、私の出方をうかがって後から正解を決めるようなずるいマネはできない。
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それはアタマいいかもしれませんね。
しかし、そこまで要求してもなお、私の正解率は50%だ。そこまでさせておいて「田んぼの田」と答え、正解が「2」だったときの恥ずかしさと言ったら、ない。
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ところで、どうして1+1が田んぼの田なのですか?