最近腹の立つこと
ATMにはなぜ「閉」ボタンがないのか。
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2005.6.14
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大抵のエレベーターには「閉」ボタンがある。だが、大抵の銀行のATM(現金自動預け払い機)には、「閉」ボタンがない。
私が話題にしたいのは、紙幣の投入口の話である。切符や飲料の自動販売機と違い、ATMでは紙幣を重ねたまま置く、ATM独特の紙幣投入口が付いている。現金はもっぱら下ろす専門という人もいるだろうから、それだと分からないかも知れない。しかし、あの紙幣投入口は、私の知る限りどの銀行のものも、「閉」ボタンが付いていない。それなのに、シャッターのような扉が、不意に、勝手に、それも結構なスピードで、閉まる。手が挟まれそうで怖いのだ。
ちなみに硬貨の投入口も形状は似たようなものであるが、こちらは「閉める」ボタンがタッチパネル上に現れる。硬貨の投入口も自販機のそれとは違い、ジャラジャラと見える位置に硬貨を溜めるようになっている。
よく考えると、エレベーターの「閉」ボタンと私が欲しいATM版「閉」ボタンは、似て非なるものである。エレベーターの場合は、「閉」ボタンは早く閉めたい時に押すものであり、押さなくてもいずれは閉まる。私が欲しいATM版ボタンは、「押すまでは勝手に閉まらない」というものだ。安全確保という観点からは、エレベーターの「開」ボタンの方が近いのかも知れない。エレベーターの「開」ボタンは、押している間は閉まらない、というボタンである。ATMに「開」ボタンが付いていれば、それを押しながら紙幣を心ゆくまでセットすればいいだろうが、どちらかというと「閉」ボタンが付いている方が操作は楽だ。
ATMの紙幣投入口のシャッターは、3分の1ぐらいのところまでジャッと閉まり、心持ち(0.4秒ぐらいか)止まった上で、今度は完全に閉まる。微妙に二段階に分けて閉まるのは、「手を挟むからよけなさい」という警告のようにも見える。だが、そんな器用な動きをしなくても、硬貨投入口と同じく「閉」ボタンを付ければ良いだけの話だ。
もしかすると、実はセンサーが付いていて手が入っている間は閉まらないようになっているのかもしれない。だったとしても、そのことが分かるようになっていなければ、その意義は半減である。事実、本当に付いているのかも知れないが、良く分からないから、自衛手段としては慌てて手をどけるしかない。ATMに手を噛まれて「いてっ」と声をあげでもしたら、となりのブースの人や並んでいる人に笑われるではないか。それだけは何としても避けねばならぬと思うのは当然の話だ。
(追加)
大体、紙幣を数えるところを隠すのも気にくわない。シャッターを透明なプラスティックにして、チョンボしていないか分かるようにして欲しい。
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