最近腹の立つこと
逆効果なテレビコマーシャル
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2004.10.19
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人それぞれ好みがあるだろうが、中でも特に、多くの人が不快感を覚えやすいCMというのがあるように思う。明らかにやかましいものだったり、内容がエッチでお茶の間に気まずいものであったり、色気を前面に出して鼻についたりと、いろいろなパターンがあるだろう。
個人的なことを言えば枚挙に暇がないが、中でも長寿コマーシャルから例に挙げるとすれば、私は「カッパッパー、ルンパッパー」とカッパが出てくる黄桜のCMが好きでない。というよりも、子供の頃からなぜか妖怪的な怖さを感じて仕方なかったのである。
テレビはスポンサーのCMがあるからこそ無料聴視できるというのはその通りだ。しかし、それでも次の指摘を排除できるものではない。
まず一つは、スポンサー自身にとって逆効果があり得る。お金をかけてCMを流しても、返って反感を買い、嫌われてしまう可能性だって十分あるのだ。ブランドイメージに対して逆効果となり、売上げは下がる一方となる。
仮に99人に反感を買っても、商品を買ってくれる1人にだけ強く訴えればそれでよい—— そんな考え方もあるだろう。だが、何も購買層以外が反感を持ち、ターゲットに限って好感を持つほど世の中うまくできてはいないと思う。
仮にそうだったとしてもなお、言えることがある。不快なCMが流れると、視聴者はチャンネルを変え、あるいはテレビのスイッチを切るかも知れない。もともといつ切ろうかと思いつつだらだら見ていたところならなおさらだ。こういった場合、その不快なCMのおかげで以降の視聴率は下がることになる。それにより、他のスポンサーやテレビ局は迷惑を被るだろう。いくらお金をくれるスポンサーであっても、不快なCMを流されてはテレビ局とて元も子もないのだ。
当然、反社会的だったりあまりに問題のあるCMを流すわけにいかないので、局側も一定の審査をしてCMを放映しているはずだ。だが、“ちょっと不快なCM”をそれと指摘して証明し排除することは難しいのではないだろうか。
小さい頃の私にとって、黄桜のCMは正にテレビを消す合図となっていたのである。
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