最近腹の立つこと
選手のプライバシーを話題にするな(オリンピック報道)
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2004.8.19
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オリンピックの中継を見ていると、アナウンサーやインタビュアーがやたらと、選手のプライバシー、ことさら家族について触れたがるのが目に付く。
聞いていて、不愉快である。どうでもいいじゃん、と思う。それに、何より選手が気の毒なのである。仮に自分が選手だったら、しがない家族のことなど公にされたくはないと思うだろう。
それに、そこから無理矢理に感動のネタを引き出して、視聴者に押しつけようとする姿勢が見えて、お仕着せがましく感じるのである。または、「選手も私たちと同じような家庭に育った、おなじ人間なのね」という「私もサザエさん、あなたもサザエさん」的な庶民性を出したいというのだろうか。この辺が、オリンピックを商品の一つ(カテゴリーは「感動」)としてしかとらえていない、あさましい営利企業の本性が出ているという気がするのである。
ましてや、彼らは偉大な選手であり、各競技において世界のトップに立とうという実力をもった人物なのだ。インタビューで、素直な感想とか、戦略・反省点・その他、試合の内容やテクニカルなことについて聞くのが当然である。一流の選手を捕まえて、貴重なインタビューの時間に、家族のことを聞くというのは、著しく礼を失した行為ではないだろうか?
仮に本当に視聴者が、選手の家族に興味を持っていたとしてもなお、こういった質問は選手に対して非常に失礼であり、道義上の理由から、公の電波の元で聞くべき内容ではない。
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