最近腹の立つこと
安易に住所にふりがなを書かせるな
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2004.4.4
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何かの申込用紙や、Webでの申込画面もそうなのだが、住所に対してふりがなを記入させられることが非常に多い。だが、あんなに客に失礼な話はない。私の住所は常識人なら誰でも読めるものであるから、たいていは空欄にする。が、そうするとWebの申込画面では、記入漏れとみなされ次の画面に進めないことすらある。
名前は、聞かないと読み方が確定できないものであるし、調べれば分かるというものではない。おまけに読み間違えるのは失礼に当たるとされている。しかし住所の読み方は、調べれば分かることなのだ。それに、読み方が分からなくたって郵便物は届く。
日本の住所というのは、漢字の表記で必ず一意に絞られる。つまり、漢字の表記だけで、情報としては全く曖昧さがないのだ。例えば山城市と書いてヤマシロ市とヤマギ市の二つがあり得るというなら、ふりがなも必要かもしれないが、そうではない。
かつては記入された住所を事務員がコンピューターに手で打つような場面で、読み方が分からないと入力・漢字変換ができないという問題があったかもしれない。しかし7桁もの郵便番号を入力させられる現在では、郵便番号辞書変換でたいていの変換入力は済むだろう。それにWebでの申込なら、そもそも事務員の入力作業はない。
それに比べ、申込者がふりがなの記入を要求されるのは大変な負担だ。住所というのは大抵長いからカナで書くとなかなかの文字数になる。パソコンで入力する場合は、住所の変換辞書が漢字変換とカタカナ変換の両方を記憶してしまうので、せっかくの学習機能も生かせず交互に候補を選択しなければならなくなる。
住所にふりがなを書かせる企業や役所は、利用者本位でない。私はそのように考えている。
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