最近腹の立つこと
加速車線に入る前に車間を取れ
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2004.8.13
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高速道路で本線走行車線を走っていて、インターチェンジからクルマが入ってくると、面倒くさいから追い越し車線に一時的によけることが多いだろう。このインターチェンジの合流部というのは非常に危ない。通常の進路変更に比べて危険な理由はふたつある。一つは、合流する側のクルマが急速な加速途中であることだ。本線走行中のクルマから見ると、自分の前に入れるべきか後ろに入るのか、相手の加速具合をみて予測しないといけない。相手の加速性能や、運転者の特性など分からないから、合流間際まで何とも言えないこともある。
もう一つは、加速車線にクルマが団子のようにつらなっている時に顕著となる。追い越し車線にもクルマが多い場合、走行車線のクルマは右にも左にもよけられないから、限られた区間でかなり無理な合流を強いられることがある。これは多分非常に事故につながりやすいだろう。
しかし、この危険はそもそも回避可能だ。本線の車間を100mとるのが理想というが、これは加速車線でも守るべきなのだ。
インターチェンジから入って、料金所を抜けてこれから加速車線へ向かうクルマは、車間を空けるべきである。例えば飛行場で滑走路の空き待ちをする飛行機の列のようになっていてもよいくらいだ。前の飛行機が離陸してから、次の飛行機が滑走を始める。同じように、前のクルマがまだ加速車線にいるなら、そのクルマが本線へ合流してから次のクルマが加速車線に入るべきなのだ。
もしくは、お化け屋敷に例えても良い。お化け屋敷では、前の客(グループ)と次の客(グループ)がくっついていると十分な怖さが味わえないばかりか、興ざめそのものだ。そのため、入口で、客と客の間を一定の距離空けるために係員が調整している。係員のOKが出ないと次の客は中へ進めないのだ。
だからといって、加速車線の前に「とまれ」標識を付けて一時停止を強制するというのは、現実的ではない。第一いつでも本線車線が混んでいるわけではないので、本線の合流部付近にクルマが全然いないのなら、危険はない。
また、加速車線は何も出入口のインターチェンジに限ったものではない。ジャンクションにも存在する。そこでいちいち一時停止していたら、信号なしで合流できるジャンクションの恩恵がなくなってしまう。ましてや首都高速道路の都心部のジャンクションのように加速車線が全くないケースでは、一時停止どころか、うまく早さを調節してタイミングを合わせて入る以外に方法がない。
私が言いたいのは、加速車線の前では意図的に車間を空けるようドライバー1人1人が意識する必要があるということなのだ。追い越し車線で車間を詰めて前のクルマをあおるクルマは多いが、加速車線の手前でこれをやるのは、危険きわまりない。
ちなみに、構造からこの問題を改良することは可能だ。高速入口から料金所を抜けて加速車線にはいるところに直角の曲がり角を付ければ、そこでスピードが一旦極端に落ちるので、イヤでも車間が空くだろう。
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