最近腹の立つこと
なぜ天気予報を気象予報士が読むのか。
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2005.2.27
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「気象予報士」なる資格ができてから、テレビのニュース番組で彼らが活躍するようになった。天気予報のコーナーになると、気象予報士が出てきて天気予報を伝えるのだ。
以前も、天気予報のコーナーになると、それまでのキャスターに代わって、天気予報を読むだけのためにいるアナウンサーにバトンタッチしていた。今でも、気象予報士が出演しない番組では、ほとんどそうしているだろう。
しかし、気象予報士は別に天気予報を読むための資格ではない。視聴者としては、アナウンサーに読んでもらった方が良いのではないか。その方が聞きやすいし、見栄えも良いことが多いだろう。それに、新人アナウンサーの育成の場としても重要だ。
一方、気象予報士に天気予報を読んでもらうことには、あまりメリットはない。
もし、「専門の人が読んだ方が良いし、説得力がある」というのなら、他のニュースも全てそうするべきなのである。しかし、政治のニュースから誘拐事件まで全て同じキャスターが読むのが普通で、人が変わるのは天気予報だけだ。天気予報だけ専門の人が読んだ方が良いとするのは、異様な理屈である。加えて、天気予報には説得力など全く必要がない。予報そのものは気象庁の発表であるし、見ている方だって、100%の的中率など到底期待していないのだ。
せめて、気象予報士自身が予報を立てていて、その予報が外れたら「昨日はごめんなさい、悪いのは私です」と謝罪するというのならまだ分かる。だが現実はそうではない。外れたことなど全く気にせず、悪びれもせず坦々と今日の予報を読むのであれば、専門家よりもアナウンサーの方がよほど適任であろう。
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