解散宣言・「正しい日本語を守る会」
リンクをはる
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2002.12.28
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さて、リンクというのは正確には単なるアドレスつまりURLの記述にすぎず、そこにHTMLの<A>タグを書いてあるだけである。殆どのブラウザが、この<A>タグに囲まれた部分を、マウスクリックを認識してそのアドレスに飛ぶように便利な機能を搭載しているだけで、本来的にはリンクはアドレスの記述以上の何ものでもない。
これに対して「張る」と「貼る」のどちらを用いるのが良いかといえば、私はリンクは「貼る」ものだという見解をとる。なぜかというと、リンクというのは実際のところ、「該当ページに飛ぶマーク」を、一方的に自分のWebページにペタっと貼っているという認識だからだ。それにくらべ、「無断リンク禁止」などと当然のように言っている人たちの頭の中では、リンクは「張る」ものなのではないかというように思える。「張る」という言葉は何やら「お互いに張る」「張力で引っ張られる」「がんじがらめになる」というような想像をかき立てる。それどころか、実世界における「張る」という行為は、通常、双方合意の上で協力して行わないとできないことでさえあろう。つまり、いわゆる「相互リンク」だけが「張る」と書くに値するのである。一般的には、Web上のリンクは一方からだけの存在としてあるわけで、リンクされた側は、リンクされていることを知ることさえ困難だ。
もしリンクを「張る」ものだとすれば、勝手に張られるのは迷惑なシロモノだというような気がするのも分からないではない。普通に考えて、自分とこに「貼る」のは自分の勝手でできる行為であり、一方で相手のところとの間に何かを「張る」のは許可を要する行為だからだ。
だから、正当な無断リンクの権利を守るためにも、リンクは「貼る」と記述するべきなのだ。
そうは言っても、遠くない将来に、大企業などの圧力で「無断リンク禁止法」のようなものが制定・施行されるのではないかと不安である。
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