解散宣言・「正しい日本語を守る会」
ぽん酢とぽん酢しょうゆ
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2003.5.26
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人々が「ぽん酢」「ぽん酢」と言って指しているものは、「ぽん酢しょうゆ」(または「味付けぽん酢」)である場合が多い。ミツカンの商品では「味ぽん」という商品名になっている。
そんな細かいこと指摘するんじゃないよ、省略形だよ省略形、などと言ってはいけない。「ぽん酢を買ってきて」と言われて、しょう油の入っていない「ぽん酢」を買って帰ったときに、「黒いぽん酢じゃないの?」と怒られても困る。ぽん酢とぽん酢しょうゆは文脈では区別がつかない場合が多い。省略形でしゃべっても良いのは、下記のようなシテュエーションである。
(数人でなべを囲んでいる。テーブルには味ぽんが置いてあり、ぽん酢は置いてない)
—— ちょっと、ぽん酢取ってくれる?
—— あ、はいはい。
こんな場面では、彼(または彼女)が「味ぽん」のことを「ぽん酢」と呼んでいるのは明確であり、当人が省略形を用いているのかカン違いしているのかは問題ではない。こういう場面でいちいち指摘することは、既に解散した「正しい日本語を守る会」の主旨では決してなかったのである。
ところで、「ぽん酢」というのは当て字なのだそうである。「Pons」というオランダ語が語源と言われ、これは「柑橘類の汁」という意味ということだ。私は「ぽん酢」とは「ポン柑(ゆずやネーブル似た柑橘類)」を搾ったものが入った酢であると長年思いこんでいたが、そうではないらしい。
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