1,000円からお預かりします。
良く指摘されるこの言い回しも、ここ2年ぐらいで急速にひろまったような気がする。「1,000円お預かりします」で十分なはずなのだが、この「から」は一体、何をどうつなぐ単語なのか。
○○いただきまして、ありがとうございます。
これは古くから定着している言い回しだが、どこかおかしい。本当は「○○くださいましてありがとうございます」で良いと思う。例:「ご利用下さいまして、ありがとうございます」
「○○いただく」のは、常に自分である。一方、相手がしてくれるのは、「○○してくださる」である。自分が勝手に頂いておいてありがとう、とはヘンである。なんだか自己完結的で、壁に向かって感謝しているように受け取れるのである。相手が自分にしてくれたこと、それがありがたいのである。
いらっしゃいませこんにちは
当サイトの掲示板に書き込みがあったように、この二つは組み合わせて使う言葉ではない。「いらっしゃいませ」の一言で十分。ファミリーマートは、この挨拶をさせているようだ。ウザウザ。
きょうも、新幹線をご利用頂きましてありがとうございます。
新幹線の録音車内放送である。普通は、「本日も」と言うような気がするが、どうして「今日も」なのだろうか。人間が行う車内放送はいつだって、「本日も」と言っているではないか。
耳障り。「お弁当の方、温めますか」「袋の方はご利用になりますか」など、この「方」というのは不要である。婉曲などの効果も感じられないし、その必要もない。
2003.5.26 追記
2003年5月24日付の日本経済新聞によれば、ロイヤルホストでは「新・丁寧語」を使わないよう、禁止リストを作成して従業員を指導するようにしたという。
5大禁止語として取り上げられているのは、上記で出ている「1000円
からお預かりします」「おタバコの
方、お吸いになられますか」「以上で
よろしかったでしょうか」の他、「山田様で
ございますね」「
こちらケチャップ
になります」だった。それぞれ「山田様でいらっしゃいますね」「お待たせしました、ケチャップでございます」と言い換えなさいとのこと。ロイヤルが「非常識用語の撲滅」というキャッチフレーズで指導に乗り出したのは、接客の言葉が聞き苦しいという客からのクレームがきっかけということである。
なお、「ケチャップになります」がなぜおかしいかというと、「それじゃ一体いつまで待てばケチャップになるんだ?」ということらしい。
【免責】このページは、筆者の考えで構成されているものに過ぎません。筆者は国語の専門家ではないこと、記述の正当性は何ら検証されていないこと、記述を参考にしたり転用したりした結果について責任を持てないことをお断りしておきます。