迷いクジラが救出の小型船に接触、漁師1人が死亡
クジラを救出するため、地元漁協の小型船(全長6・5メートル)などが出港し、午後3時20分ごろ、漁師らがクジラにロープを巻きつけてタグボートで引航しようとしたところ、クジラが暴れて小型船に接触、乗っていた漁師ら3人が海に投げ出された。小型船は転覆した。
2人は近くの船に救助されたが、漁業山本宣行さん(58)が行方不明になり、約2時間後に引き揚げられたが、死亡した。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070313it12.htmより
かつての日本であれば、クジラを獲るのも漁師の仕事であったのだ。因って、時代が違えば、こんな漁港に近い場所にクジラが迷い込んで来たなら、漁に行く手間が省けたとばかり喜んで、たちどころに獲って祝杯を挙げたとも考えられる。
だが、捕鯨取締条約のせいで、クジラを獲るわけにはいかなくなった。しかし、クジラに漁港近くで暴れたり死んでしまったら、大変である。駆除するわけにいかぬのなら、排除するしかない。つまり、仮に救出する気がなかったとしても、排除のために同じく危険な作業を行う必要があっただろう。
そう考えると、今回不幸にも死亡した漁師は、条約の犠牲者と言えるのかもしれない。