最近腹の立つこと
エスカレーターで止まろう
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1999.4.18
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エスカレータで立ち止まる人は左側に寄り、右側を空けるという妙な習慣がある。急いで歩いて登りたい人のために右側のスペースを空けておくというのだ。私はこれがイヤだ。そのことに関するトピックは2年ほど前にも掲載したが、今一度考察を行ってみよう。
【現状】
エスカレーターで止まりたい人は左に寄るべし。
右側に乗ったら、歩くべし。
これに対し、私が主張したいのは以下のルールだ。
【代替案】
・二人乗りエスカレーターでは、混雑時は両側とも止まるべし。
すいているときには、止まりたい人は左側に寄るべし
・一人乗りエスカレーターでは、止まりたい人は止まるべし
つまりはこうだ。私は何も嫌がらせのために立ち止まって邪魔をしようという気は毛頭ないのである。どちら側に寄ってもいいような状態なら、ちょっと左に寄るくらい造作もない。だが、混んでいるときは別だ。一部のせっかちな人たちのために右側を空けるため、左側が長蛇の列になる。右側が空いているにもかかわらず、エスカレータの乗り口が混雑するのだ。
この主張は、エスカレーターでは止まりたいと思っている人の方が多い、という推測的な事実に立脚している。「そんなことはない、歩いている人がたくさんいるではないか」と言いたいだろうが、ここが重要な点である。現状では、本当は止まりたいにもかかわらず歩かされている人がたくさんいるというのが私の見解なのである。止まりたいが、立ち止まると後ろをせき止めてしまって申し訳ない...、という余計な心配が人を無理に歩かせ、そのことがまた後ろの人を歩かせる。こういった理由でみんなが歩いているというように考えるべきである。
私がこう考える根拠は、エスカレーターがすいているときには、歩いている人はほとんどいないという事実である。混み出すと、歩く人が増える。この現象は、こうとでも考えないと説明がつかない。結局、気の小さい人たちが、一人乗りエスカレーターでは後ろがつかえるから歩くし、二人乗りエスカレーターでも列をなす左側をあきらめたとき、右側で堂々と立ち止まることができない。こうして右側はいつまでも止まらないから、ますます左側の列が長くなる。
少数の歩きたい人だけのために、混雑時のエスカレーターの右側半分を開放するというのは、私には到底納得の行かない習慣である。大体、このルールは総交通量の犠牲の上に成り立っているような気がしてならない。
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