朝のテレビ番組などで、画面の片隅に地域ごとの天気予報がテロップ(?)で表示されることが多い。私はこれに何度騙されたか知れない。
朝の番組では、「全国各地の様子」だとかで、屋外からの短い生中継が頻繁に差し込まれる。その風景の上に重ねて、全然関係のない地域の天気予報が片隅に表示されるものだから、紛らわしい。生中継で映っている場所が、そこだと思ってしまうのだ。上の画面例で言えば、映像は長崎市のものであるが、横浜市のどこかであると勘違いしてしまいやすい。
もちろん、毎日のことであるし、「横浜」の上の雨マークを見ればこれは天気予報の地点を示す地名であることは明らかである。だが、朝の寝ぼけ状態では、そこまで深く考えずに自然と勘違いし、しばらくして「ああ、あれは天気予報なんだっけ」と気づくことになる。そこまで認識せずに過ぎ去っている場合も多いだろう。
実害もある。例えば関東に住んでいるとして、晴れている長崎の映像を見て「ああ今日は天気は大丈夫そうだな」と何となく思ってしまうことがある。ところが実際にカーテンを開けたり外に出たりしてみると雨模様で、調子が狂ったり傘を忘れたりといった具合だ。
私に言わせれば、数分間見続けていないと自分の居住地の天気予報が出てこないような、あの天気予報の方式はやめてしまった方が良いと思う。邪魔なだけで、大して役に立たない。朝は大抵「ながら作業」でテレビを見ているから、偶然に居住地の天気予報が目に入る可能性は低い。そんなことをするくらいなら、「本日の天気予報はご覧のようになっています」といって5分に1回5秒ぐらい、全国図を出した方が良い。日本地図から自分の居住地を探して天気を読み取るのに、3秒もかからない。
せめて、複数地点の天気予報を同時に映すとか、「横浜」でなく「横浜の天気」と表示するとか、天気予報を常にゆっくりスクロールさせてバックの映像と関係ないことをそれとなく示すとか、工夫をして欲しいのである。