私の認識は違う。それどころじゃない。死亡原因の中で自殺の率が高まるのは、私はいいことだと思うが、なんでみんなさわぐのかね？

　自殺の最も大きな動機は、病苦だ。これは、カウントする必要はない。これらの人々は、自殺しなくても遠からず病気で死んでいたはずだし、安楽死が法制化されないから「自殺」区分になるだけだ。騒ぐ必要はない。

　それ以外はどうか？　私は、死亡原因としては、自殺は一番良いと思うよ。

　人間は、死にたくなくても、病気や飢え、老い、事故などで、死んでしまうことがあるんだ。それらが減ってきたからこそ、自殺の率が目立つようになったのだろう。死にたくなくても死んでしまうのに比べて、自ら死を選んで死ぬ方がはるかに自然だろう！

　これは、相対的な率のことを言っているんじゃあない。人間が100万年の寿命を授かったとしても、100万年生きていようという人はそうはいないはずだ。十分な寿命があれば、みんな「死に時」を考えるし、どこかの時点で、自分の人生を閉じようとするはずだ。本当に永遠の命を望む者、耐えられる者なんてそうはいないはずなんだ。今までは、自分の望む寿命に達する前に、不可抗力で死んでしまっていただけだ。

　自分が死にたいと思ったときに、自ら選んで、自発的に死ねる。地球人類も、いよいよそういう段階に入ってきたということだ。これは、よろこばしいことじゃないのかね？　「死」というものを否定的にとらえる人間の感性は、「死」が「自分が望んでいないのにおとずれるもの」だったからこそ、定着してきたのだ。人間は、いずれ、自らの自由意志だけで、「死ぬとき」を決めることができるようになる。それが一歩ずつ近づいているんだよ。何とも、めでたいことじゃぁないか！