解散宣言・「正しい日本語を守る会」
発売中
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2006.1.27
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「発売中」は、不思議な言葉である。
「販売」を始めることが、「発売」である。つまり、「発売」という行為は一瞬で終わる。その後は、「販売中」という状態が続くかも知れないが、「発売」は、もうすでに済んでいるのである。
「発売中」というのは「販売開始中」ということなのであろうから、非常に始動に時間のかかるエンジンのようなものを思い浮かべてしまう。「発売」という行為が完了してくれないことには「販売中」の状態に移行はしないから、きっと「発売中」とは今まさに売ろうとしているけれども、まだ売っていない状態なのだ。欲しくても「発売完了」まで待たねばなるまい……と考えたとしても不思議はなかろう。
「発売元」や「新発売」という言葉も、同様の観点からすればやや異様な言葉である。
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